インターネットを利用した医学文献検索

インターネットを利用した文献検索

無料のMEDLINE検索はアメリカのHealth Gateの提供するFree MedlineとアメリカNIHの提供するPubMedが有名である。これ以外にもいくつかのサイトがあるので、混雑状況に応じて使い分けることができる。下の表に示す。ここではFree MEDLINEの使用法を紹介しようと思う。
 
HealthGate http://www.healthgate.com/HealthGate/MEDLINE/search.shtml
PubMed http://www4.ncbi.nlm.nih.gov/PubMed/
NCBI(National Center for Biotechnology Information) http://atlas.nlm.nih.gov:5700/Entrez/index.html
MedScape http://www.medscape.com/Clinical/Misc/FormMedlineInfLive.mhtml
Night N http://nln5001.nlightn.com/cgi-win/cgitest.exe/findnow?33570XXXXX0
SilverPlatter http://www.silverplatter.com/
Ovid http://www.ovid.com/homedoc.htm
HealthGateを使ってみる

それではHealthGateにつなげてみよう。上のサイト名をクリックすれば接続されるが、先に以下の解説を読んでからにしよう。

接続すると、すぐ検索語を入力する画面が出てくるので、Enter search terms:に検索語入力してRetrieve documentsボタンをクリックする。もちろん通用するのは英語のみである。andやorで結合していくつかの語を検索することもできる。また、結果を表示する際に同時表示する文献数をincrementsにより指定できる。

また、必要に応じて英語の文献だけに指定したり、アブストラクトのついているものだけにしたり、検索年度に制限を付けたり、を設定できる。

しばらく待っていると、検索結果が表示されるが、著者名、タイトル、ジャーナル名の一覧が表示され、左側にチェックボックスがある。ここで必要なものにチェックを入れる。(この例ではincrementsを10に設定した)。

そして、下にあるRetrieve Selected Referencesボタンをクリックすると、選択した文献がアブストラクト付きで表示される。

時間を節約するためにはざっと見て、意図する文献が引き出されていれば、全部にチェックを入れて表示させたほうが良いであろう。もし、意図する文献が引き出されていなければ、戻ってもう一度検索語を変えてやり直ししよう。

これを保存したければブラウザーのファイルメニューからフレームを名前を付けて保存を選び、適当なファイル名を付けてハードディスクに保存する。(Windowsの場合には拡張子をhtmとするとあとでブラウザーで見れる)。

もしアブストラクトを読んでFull Textを注文したければOrder full text for this documentのラインをクリックすると氏名、住所、クレジットカード番号などを記入して注文する画面が出る(文献情報は自動的に記入されている)。Faxで送ってもらったり、郵送してもらったりできる。これは有料となる。日本に送ってもらうには現在の料金で郵送の場合一件27ドルである。コピーの手間、コピー代と郵便代を考えても安いとは言えないかもしれないが、自分で図書館まで出向くことを考えれば適切な料金といえるかもしれない。ただし、一件一件注文しなければならない。

次いで、ブラウザーの戻るボタンで前のページに戻り、Nextと書いてある所をクリックすると、次の検索結果が表示されるので、必要なものにチェックを入れて同様に保存していく。これが基本的な操作である。必要な検索が終わったらオフラインにする。

一度保存したファイルはHTMLのファイルになっているのでブラウザーで開くと見ることができる。保存したファイルをブラウザーで開いて、ファイルメニューから名前を付けて保存を選び、保存の際にファイルタイプをテキストファイルとして保存すると(その場合、Windowsの場合txtの拡張子を付けておく)、タグなどの余分な部分は削除され、ブラウザーで表示されているイメージのテキストとして保存できる。テキストファイルとして保存したファイルはワープロやエディタで開いてみることができるし、いくつかのファイルをコピー・アンド・ペーストでくっつけて一つのファイルにすることもできる。論文を執筆していて引用文献として使いたい場合にはテキストファイルとして扱ったほうが便利であろう。

また、文献を表示した状態で、編集メニューで全てを選択を選んでコピー・アンド・ペーストでワープロで開いたファイルに貼り付けることもできる。

HealthGateの場合、文献データベース用ソフトに対応したフォーマットで検索結果をダウンロードすることもできる。上記のRetrieve Selected Referencesボタンをクリックする際にDisplay selected references on screenではなくて、Download references for importing into bibliographic management softwareの方にチェックを入れておく。すると、ファイルを保存する画面が出るので、適当なファイル名を付けて保存する(Windowsの場合には拡張子をtxtとしておくとワープロで開くことができる)。アブストラクトは接続中には読まないで後で読もうと思った場合には、この方法でダウンロードした方が時間が節約できる。ダウンロードされたファイルは基本的にはテキストファイルでAU、TI、AB、MH...と順にデータが並べられており、これを取り込んでカード形式で表示することに使えるようになっている。プログラミングができる人はHyperCardやVisual Basicなどを使ってこのデータを取り込んでカード形式で表示するプログラムを作ることもできるであろう。EndNote Plus 2 + EndLink 2 (またはこちらNiles Softwareを参照)のような文献データベースソフトを使うと、文献を読みながら整理したり、執筆する論文の引用文献を付ける際にそのままつかうことができ、また、ジャーナルごとのスタイルも自動的に合わせてくれるので非常に便利であるが、別の機会に紹介しよう。

さて、HealthGateではAdvanced Pageという検索方法もある。最初の画面でAdvanced Pageのボタンをクリックするといくつかのフィールドを持った画面に変わる。ここでは検索語をいくつか入力してAndやOrで組み合わせて検索することができる。また、著者名で検索したり、タイトルを検索したり、すべてのフィールドを検索したり、することができる。また、Abstract付きの文献だけに限定したり、検索年度の範囲を指定したり、ヒトを対象にした文献だけを検索したり、英語の文献だけにしたりもできるようになっている。実際にはこの画面を使って検索する方が便利である。

その他のサイト

その他のサイトも利用の仕方は似通っているのでそれぞれ各自試していただきたい。

PDA(personal digital assistant)などの利用

シャープのパワー・ザウルス、富士通のインタートップ、カシオやNECその他のWindowsCEマシン、ヒューレット・パッカードのHP200LXなどは軽く持ち運びが便利なだけでなく、インターネット接続もできるので、これらを使ってMEDLINE検索を行い、あとでオフラインで見るという方法も可能である。もちろんメインのマシンでテキストファイルやHTMLファイルとして保存したものを転送して持ち運びながら読む方法も可能である。そのやりかたであればNewton Message Padなどを用いることもできる。プリントアウトするとA4で100枚くらいになることはざらなのでPDAやハンド・ヘルド・コンピュータを利用すると持ち運ぶのが非常に楽になる。しかしながら、文献を読みぱなしにしたのでは、まず忘れてしまって、あとであの文献はどうだったかなどと思い出そうとしても、まず無理である。そこで、とにかくテキストファイルなどのワープロで扱えるファイルにしておいて、重要だと思う文献には簡単なメモを書き込んでおくと良い。また、検索語を適切にしたつもりでも、あまりテーマと関係ない文献が選ばれてきたりすることもあるので、不要な文献は削除しながら読むことも必要である。

(1997.9.18 by Toshio Morizane, MD)


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