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What's New in Hepatology!
肝臓病学に関する新しい情報
- 2003.11.15: HCVの増殖を抑制するプロテアーゼ阻害薬が開発されました。HCV NS3 proteaseを抑制する、BILN 2061と名づけられた薬剤で、HCV genotype 1の患者に2日間投与するとHCV量が著明に低下したそうです。PMID: 14578911 ◎
Lamarre D, et al: An NS3 protease inhibitor with antiviral effects in humans infected with hepatitis C virus. Nature 2003;426(6963):186-9.
今後、Phase IIへと進んでいくでしょうが、安全性が確認されれば有望な治療薬になるかもしれません。
- 2003.11.15: Primary biliary cirrhosis原発性胆汁性肝硬変で、胆管上皮細胞にウイルス粒子を見つけたとの研究が発表されました。マウスの乳腺腫瘍ウイルスおよびヒトの乳癌組織よりクローニングされたベータレトロウイルスと類似した塩基配列を有するそうです。PBC患者の大部分でこのベータレトロウイルスが電子顕微鏡および組織化学によりリンパ節に証明されるそうです。このウイルスは胆管上皮細胞に自己抗原を表現させることも確認されているようです。PMID:12832623 ◎
Xu L, et al: Does a betaretrovirus infection trigger primary biliary cirrhosis? Proc Natl Acad Sci USA 2003; 100:8454-9.
- 2002.4.17: Hepatologyに関する情報ではありませんが、” A Physician Charter”「医師憲章」が2002年春に発表されました。Annals of Internal Medicine 2002;136:243-246. Lancet 2002;359:458. 作成に参加したのは、American College of Physicians-American Society of Internal Medicine (ACP-ASIM), American Board of Internal Medicine (ABIM), European Federation of Internal Medicineのメンバーで、数年間の検討を経て発表されました。日本人は作成には参加していないようです。
- 2001.3.14:Human Genomeに関するScienceとNatureの特集号を読まれましたか?ScienceはCelera Genomics社のシークエンスをNatureは国際研究チームTHE GENOME INTERNATIONAL SEQUENCING CONSORTIUMのデータです。前者の方が精度が高いといわれているようです。The National Genome Research Instituteも参照してみてください。first analysis of genome sequenceというページがあります。Ensemblのページも見てください。
- 2001.2.12:ScienceのThe Human Genome号がWebに掲載されました。全文がフリーで公開されています。ヒトの遺伝子の数は35,000から4,5000と推測されています。また,ScienceだけでなくNatureにもHuman Genomeの特集が出ました。
- 2001.2.3: Science2月16日号はヒトゲノムの特集です。オンライン版は2月12日にWebに掲載され,フリーで公開されるそうです。この号は科学史上歴史的なものになるでしょう。”Shotgun Strategy”でヒトゲノム塩基配列のほぼ95%が99.96%の正確度で解読されています。表面的な予測ではなく,これからの医学にどのようなインパクトを及ぼすか,じっくり読んで,じっくり考える必要があります。
- 2001.2.3:World Medical Association (WMA)のDeclaration of Helsinkiが2000年10月に改定されました。それほど,大きな変更はありませんが,"Conflict of interest"(利害の衝突,公益と私利の衝突,利害関係の競合などと訳される)を明らかにすることや,臨床試験の内容を公開することなどが盛り込まれています。2000年版がこちら,一つ前の1996年版がこちらです。
*"Conflict of interest"という概念は日本語に翻訳すると本来の意味が分かりにくくなると思います。簡単に言うと,活動全体の中で,「利権」が生ずる部分があってはいけないというように言った方が分かりやすいのではないでしょうか。もし,それが避けられないのであれば,「利権」の実行を阻止する方策を立て,それに実効を持たせる必要があるでしょう。
- 2000.12.10: N Engl J Med 2000 Dec 7;343(23):1666-72と1673-80にPeginterferon Alfa-2aのC型慢性肝炎・肝硬変における成績がそれぞれ発表されました。週1回投与48週間で,週3回投与の従来のIFN alfa 2aよりHCV RNA陰性化率,ALT正常化率が有意に高値です。Reading LietratureのHepatitis Cの項を見てください。
- 2000.12.2:骨髄幹細胞 bone marrow stem cellがHepatic oval cellに分化する,つまり,上皮系の細胞にも分化しうるということがPetersenらによって示されました。その後,Lagasseらはtyrosinemia type Iのマウスのモデルで,骨髄細胞,それも骨髄幹細胞を移植することによって,肝機能をリストアして救命できることを示しました。また,TheiseらはCD34(+)lin(-) bone marrow cellsが肝細胞に分化することを同様に示しました。さて,人間ではどうなのかという事になりますが,Theiseらは異性からの骨髄移植,あるいは肝移植を受けた患者の肝組織を調べて,やはり肝外の循環している幹細胞,おそらく骨髄由来の細胞が肝細胞,胆管細胞へ分化していることを示しています。しかも,新たに分化した細胞の割合はかなり高いこと(数%から40%)を示しています。劇症肝炎を含む肝細胞障害に対する新しい治療へのアプローチが可能のように思えます。
- Petersen BE, Bowen WC, Patrene KD, Mars WM, Sullivan AK, Murase N, Boggs SS, Greenberger JS and Goff JP: Bone marrow as a potential source of hepatic oval cells. Science 1999; 284:1168-70. UI: 99263137 PMID: 0010325227
- Lagasse E, Connors H, Al-Dhalimy M, Reitsma M, Dohse M, Osborne L, Wang X, Finegold M, Weissman IL and Grompe M: Purified hematopoietic stem cells can differentiate into hepatocytes in vivo. Nat Med 2000; 6:1229-34. UI: 20517631 PMID: 0011062533 1100_1229.html 100_1229.html
- Theise ND, Badve S, Saxena R, Henegariu O, Sell S, Crawford JM and Krause DS: Derivation of hepatocytes from bone marrow cells in mice after radiation-induced myeloablation. Hepatology 2000; 31:235-40. UI: 20080875 PMID: 0010613752
- Theise ND, Nimmakayalu M, Gardner R, Illei PB, Morgan G, Teperman L, Henegariu O and Krause DS: Liver from bone marrow in humans. Hepatology 2000; 32:11-6. UI: 20330027 PMID: 0010869283
◎- 2000.2.14:1999年に国際自己免疫性肝炎グループが診断基準のスコアリングシステムにマイナーな改定を行いました。(J Hepatol 1999;31:929-938).日本語で紹介します。
- 2000.1.12:一般紙でも報道されましたが、米国CELERAという企業が ヒトゲノムの90%の解読を終了したと発表しました。 遺伝子の97%が解読した領域に含まれているそうです。CELERA社は世界最大規模のシークエンス装置をそろえ、以前から一番乗りを宣言しており、 マスコミでも注目されていた 企業ですが、2003年にヒトゲノムすべての解読を終える予定のHuman Genome Projectに先駆けてヒト遺伝子のほぼ100%を解読しました。 企業の記者会見の模様をこのページでRealVideoで見ることができます。 膨大なゲノムのシークエンスのデータを解析するためにコンパック社とスーパーコンピュータ・センターを設立したそうです。シークエンスのデータはまだ 一般には公開されず、おそらく疾患との関係のある部分(診断に使われる)、ゲノム創薬に役立ちそうな部分などの商業的な利用が可能な配列 にパテントをかけてからになるのでしょう。現時点ですべてのシークエンスのデータを売却するとすると、500億ドル(5兆円)だという話です。
- 1999.9.10:新しい肝炎ウイルスSEN-VはDiaSorin Inc.という企業が発見し特許を申請していますが、DiaSorinのホームページにはいろいろな情報が載っていますので、参照してください。
- 1999.8.8:Nature7月29日号(400巻6743号)にヒトの正常細胞(上皮細胞と線維芽細胞)をtelomerase catalytic subunit (hTERT) と二つのオンコジーンsimian virus 40 large-T oncoprotein および H-rasを細胞内で異所性に発現させることによって癌化させることが可能であることをHahnらが発表しました。(Medlineにまだ収載されていませんが、Newsweekの8月9日号にも取り上げられています。)それぞれの癌細胞によって直接関与している遺伝子は異なるはずですが1),細胞増殖のブレーキ=腫瘍抑制遺伝子の異常と、2)アクセル=オンコジーンと、3)テロメラーゼの活性化がそろうと細胞は不死化して癌細胞に変わるということをヒトの細胞で初めて示した研究になります。Hahn WC, Counter CM, Lundberg AS, Beijersbergen RL, Brooks MW and Weinberg RA: Creation of human tumour cells with defined genetic elements. Nature 1999; 400:464-468.肝癌細胞ではどうなっているでしょうか。
既に癌化した細胞における遺伝子の発現を調べることによってその癌細胞における状態は解明することが出来ますが、癌化してから後で起きたさまざまな遺伝子異常はいわゆる副産物であり、癌化の過程に直接は関係していないと考えられます。今回の研究は癌化のための十分条件を明らかにしたことになります。
- 1999.8.6:7月24日にこの欄で取り上げた新しい肝炎ウイルスSEN-Vに関する記事がScience7月30日号644ページに出ています。NIHのDr Alter Hが血清サンプルを提供してSEN-Vの発見者であるDr Primi D (DiaSorin社)らが調べた結果では輸血後非A-E肝炎12例中10例、輸血を受け肝炎を発症しなかった50例中4例、輸血を受けていない者49例中1例でSEN-Vが検出されたそうです。彼らは現在600例のサンプルを調べており,今のところ19例の原因不明の慢性肝炎患者の内13例でこのウイルスを検出しているそうです。SEN-VはDNAウイルスです。
- 1999.8.4:J Exp MedにDNA chipを使って、ホジキン細胞で高発現しているのがIL‐13遺伝子であることを証明し、In Vitroでこれを抗体で抑えると細胞増殖を止めることが出来ることを示した論文が出ています。DNA Chipを使うと一つのサンプルでcDNAを調べることによって,一度に数万の遺伝子の発現を調べることが出来ます。肝細胞癌と背景の肝組織で遺伝子の発現を比べることによって,肝発癌に関係している遺伝子が何かおそらく一発で解析できるはずです。現在Affymetrix社の装置が約5千万円,DNAチップは1個270万円だそうです。DNAチップは1回しか使えません。現在既にどこかで誰かが取り組んでいると思いますが, CH→LC→Adenomatous Hyperplasia→Hepatocellular Carcinomaの遺伝子発現を比較する研究が近い内に発表されるでしょう。他の癌でも同様の研究が次々と発表されるのは間違いないと思います。1個の遺伝子あるいは数個の遺伝子の発現だけでは全貌を解明することは出来ませんから。
Kapp U, Yeh WC, Patterson B, Elia AJ, Kagi D, Ho A, Hessel A, Tipsword M, Williams A, Mirtsos C, Itie A, Moyle M and Mak TW: Interleukin 13 is secreted by and stimulates the growth of Hodgkin and Reed-Sternberg cells. J Exp Med 1999; 189:1939-46. UI: 99307279 PMID: 0010377189◎
- 1999.8.4:Nature Medicineにメラノーマ細胞に特異的なCTLがAnergicになって細胞障害性を発揮しなくなっているという論文が出ています。この中で抗原ペプチドとHLAのTetramer(4量体)を用いて特異的なT細胞を同定する方法が使われています。この方法は試してみる価値があるかもしれません。Lee PP, Yee C, Savage PA, Fong L, Brockstedt D, Weber JS, Johnson D, Swetter S, Thompson J, Greenberg PD, Roederer M and Davis MM: Characterization of circulating T cells specific for tumor-associated antigens in melanoma patients. Nat Med 1999; 5:677-85. UI: 99297917 PMID: 0010371507 ◎
- 1999.7.29:下に紹介したScience7月2日号にB Cell のPositive Selectionに関する論文も出ています。この論文のイントロダクション部分を見ると,"Natural autoantibodies"は正常動物にも存在し,疾患と関係した変異が高度なIgGと比べ,主にIgMクラスであり,変異の無いGerm lineのVariable Region遺伝子によってコードされており,その分泌にT細胞のヘルプを必要としない。「自然自己抗体」は血清免疫グロブリンの多くを占めており,これらを産生するB細胞はCD5陽性である(マウスでは脾にはまれで,腹腔に多い細胞である)。「自然自己抗体」は細菌や腫瘍細胞と交叉反応し、これらが欠損しているマウスは細菌感染を起こしやすいことから、Innate Immunityに関係していると考えられている。ということです。しかしながら、すべての自己抗体産生B細胞の存続と成熟にPositive Selectionが関係しているかどうかはまだ不明です。
- Hayakawa K, Asano M, Shinton SA, Gui M, Allman D, Stewart CL, Silver J and Hardy RR: Positive selection of natural autoreactive B cells. Science 1999; 285:113-6. UI: 99322194 PMID: 0010390361 ◎
- 1999.7.28:Science7月2日号にHCVに関する二つの論文が掲載されています。
Taylor DR, Shi ST, Romano PR, Barber GN and Lai MM: Inhibition of the interferon- inducible protein kinase PKR by HCV E2 protein. Science 1999; 285:107-10. UI: 99322192 PMID: 0010390359
HCVエンベロープタンパクE2はインターフェロンにより誘導されるプロテインキナーゼPKRのリン酸化部位と相同性のある配列を持ち,またPKRのターゲットである翻訳開始因子eIF2aとも相同性があり、PKRのキナーゼ活性を抑制し,そのタンパク合成抑制作用と細胞増殖抑制作用を阻止する。このE2の性質がHCVのインターフェロン治療抵抗性の原因ではないか。Lohmann V, Korner F, Koch J, Herian U, Theilmann L and Bartenschlager R: Replication of subgenomic hepatitis C virus RNAs in a hepatoma cell line. Science 1999; 285:110-3. UI: 99322193 PMID: 0010390360
こちらの論文は肝細胞癌細胞株でHCVのRNAを増殖させることに成功したということです。◎いずれもHCVに対する新しい治療薬の開発に結びつく可能性がある研究です。
- 1999.7.24:イタリアの研究グループが新しい肝炎ウイルス”SEN-V”を発見したというニュースが世界中を駆け巡っているようです。特許申請中でまだ論文としては発表されていないということです。
Baffling Hepatitis Virus Is Isolated, Scientists Say" New York Times (07/20/99) P. D4; Altman, Lawrence K.
Dr. Daniele Primi, an Italian scientist, may have identified a new hepatitis virus. Studying 600 stored blood samples, Dr. Primi linked the virus to a form of hepatitis with no known viral cause. The new virus was also found in patients with viruses that cause AIDS and hepatitis. Dr. Primi has yet to submit his work to a journal for peer review; however, additional research will be done to see whether it is advisable to screen blood for the new virus. Researchers emphasize that the new virus, named SEN-V, is not worrisome as a new epidemic.Dr. Primi's team has named the new virus S.E.N.-V after the initials of the man in whose blood it was first detected. The "v" stands for virus, Dr. Primi said. The Italian scientists have determined the virus's complete genetic structure, found five closely related variants and developed tests to detect them.
- 1999.5.11:自己免疫性肝炎を含む自己免疫疾患がなぜ起きるのかはまだよく分かっていませんが,胸腺における抗原提示細胞によるMHC Class IIと自己ペプチドの提示が不充分な場合にT細胞のNegative Selectionがうまく行かなくなり,その結果High Affinity (Avidity)のTCRを持ったT細胞が末梢へ遊出し、感染症など炎症を引き起こす病態が引き金になり自己免疫疾患が起きるという説が当てはまる自己免疫疾患があることは間違いないようです。すなわち、自己ペプチドと充分結合できないMHC Class IIを持つ個体に自己免疫疾患が起きるという説です。Science(Apr 30)のPerspective: Immunologyの項に紹介されています。Ridgway WM, Fasso M, Fathman CG: A new look at MHC and autoimmune disease. Science 1999;284:749-751. 胸腺ではT細胞のPositive SelectionとNegative Selection (clonal deletion)が行われますが,その機序としてAltered ligand modelとAffinity/Avidity modelが考えられています。(The role of peptides in positive and negative thymocyte selection. In. T Cell Receptors. Ed. Bell JI, Owen MJ, Simpson E, pp.133-150, 1995, Oxford University Press, Oxford, UK.)
- 1999.5.11:平成10年10月31日に「Immune-mediated control of HBV and other viral infections of the liver.」 という演題で講演したThe Scripps Research Institute, La Jolla, CA のLuca G. GuidottiらのB型肝炎に関する論文がScience(Apr 30)に出ました。あの時に発表された内容です。Guidotti LG, Rochford R, Chung J, Shapiro M, Purcell R, Chisari FV: Viral clearance without destruction of infected cells during acute HBV infection. Science 1999;284:825-829.チンパンジーの実験でHBV感染肝細胞がCD8陽性T細胞によって破壊される前に、いくつかのサイトカインによるNoncytolyticな機序でHBVDNAが大きく減少していることを示した研究です。リンパ球が浸潤して肝細胞が破壊される時点では既にほとんどの肝細胞でHBVは消失しており、残っている一部の肝細胞だけが破壊されるということです。
8年だと言っていましたが,あの時講演後の懇親会で彼は言っていました「アメリカにはアメリカンドリームがまだある。」
- 1999.4.26:内田俊和先生の「最新肝臓病理学:形態と分子病態」(中外医学社)が刊行されました。また、肝臓病の入門書である「細胞からみる肝臓病ことはじめ」(文光堂)も内田先生の著書です。
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- 1999.3.29:昭和大学医学部第二内科の柴田実先生がウイルス肝炎1999について講演したスライドを掲載しました。ウイルス肝炎の最新の知識が網羅されています。
- 1999.3.13:香川医科大学第三内科西岡幹夫教授、バーモント大学Edward L. Krawitt教授、メイヨークリニックRussell H. Wiesner教授編による”Autoimmene Liver Diseases”がから出版されました。この本は US-Japan Meeting on Autoimmune Liver Diseasesが発足する機会を作った本です。
- 1999.3.5:Saarland University & State Library はドイツのサールランド大学および州立図書館のホームページですが、この中に、アルファベット順に並べた雑誌の Impact Factorを紹介するページがあります。全部は含まれていませんが、主要なものは含まれています。
- 1999.2.23:Nature Geneticsの1月発行の臨時増刊号にDNA Chipに関する特集が組まれています。 タイトル、PMIDなど紹介します
- 1999.1.9:Science1999年1月1日号にHigh-density DNA array("DNA chip")を用いて8600個の遺伝子の発現を線維芽細胞で明らかにした論文が掲載されています。Iyer VR, et al: The Transcriptional Program in the Response of Human Fibroblasts to Serum. Science 1999; 283:83-87. UI: 0 PMID: 0009872747 ◎ DNA chipとは
- 1998.12.21:1998年12月18日号のScienceに"Breakthrough of the year: The Runners-Up"という記事が掲載されています。1998年度の科学的業績から9つが選ばれて紹介されています。 やはり医学・生物学の分野のものおよび関連したものが7つあり、圧倒的多数を占めています。簡単に 紹介します。特に自己免疫性疾患とMolecular Mimicryに関する研究は参考になります。
- 1998.12.10:アメリカのHuman Genome Projectのゴールが2年前倒しされ、2003年までにヒトのほぼ全遺伝子の塩基配列を明らかにすることが決定されたそうです。あと、5年です。Science 10月23日号にSpecial Sectionとして掲載されています。Collins FS, et al: New goals for the U.S. human genome project: 1998-2003. Science 1998 Oct 23; 282: 682-688. PMID: 9784121; UI: 99000794 HGPとは
- 1998.12.3:HepatologyにCH Cの予後に関するプロスペクティブ研究の結果が発表されています。Niederau C, et al: Prognosis of Chronic Hepatitis C: Results of a Large, Prospective Cohort Study. Hepatology 1998; 28:1687-1695. Reading LiteratureのHepatitis C の項を見て下さい。IFN治療はHCC発生のリスクを低下させないと述べていますが、議論の多いところだと思います。
- 1998.11.26:ScienceにHCVの結合蛋白がCD81であるという論文が発表されています。Pileri P, Uematsu Y, Campagnoli S, Galli G, Falugi F, Petracca R, Weiner AJ, Houghton M, Rosa D, Grandi G and Abrignani S: Binding of hepatitis C virus to CD81. Science 1998; 282:938-41. UI: 99011351 PMID: 0009794763 Reading LiteratureのHepatitis Cの項を見て下さい。
- 1998.11.24:New England Journal of MedicineにIFN-α2bとRibavirinの併用療法がIFN単独療法より有効性が高いという論文が2編発表されました。 初回IFN治療例でその後再発した例でも、初回治療の例でもRibavirinを併用した方が有意に著効率が高くなっています。 Reading LiteratureのHepatitis Cの項を見て下さい。
- 1998.11.19: Hepatologyがお試し期間だけFull TextをFreeでオンラインで読めるようにしています。
- 1998.11.19:Randomized controlled trialで小肝細胞癌の治療法としてPEI (Percutaneous ethanol injection) treatmentとPAIT (Percutaneous acetic acid injection)ではPAITの方がSurvivalが有意に良かったことを 埼玉医科大学大西先生たちがHepatologyに発表しています。Reading LiteratureのHepatocellular Carcinomaの項を見て下さい。
- 1998.11.13:以前N Engl J MedにフランスのグループがHCCに対するTAEは腫瘍縮小効果はあっても生存は延長しないという論文を発表しましたが、 最近Hepatology、J Hepatolに同様の論文が発表されています。Reading LiteratureのHepatocellular Carcinomaの項をみて下さい。また、Somatostatin Analogue製剤である Octreotideは切除不能のHCCの生存を有意に延長するという論文がGutに発表されています。
- 1998.11.11:Science10月号にインターフェロン治療時のHCVのダイナミックな変化を解析した論文が出ています。
Neumann AU, Lam NP, Dahari H, Gretch DR, Wiley TE, Layden TJ, Perelson AS: Hepatitis C viral dynamics in vivo and the antiviral efficacy of interferon-alpha therapy. Science 1998; 282:103-7. PMID: 9756471, UI: 98429641
CHC患者で IFN alpha 2 b治療中の HCVの動的変動を数学的モデルで解析した。 IFNの最初の主要な効果はビリオンの産生あるいは放出を抑制することであり用量依存性に1日量 5百万, 1千万 1千 5百万単位で 81, 95, and 96%であった。ビりオンの半減期は平均2.7日と計算された。肝細死の率は愚者により大きく異なっており〔半減期で1.7から70日〕治療前のウイルス量と反比例し血清 ALT 値と正比例していた。 肝細死の率が速いことは3ヵ月までにウイルスが PCRで検出されなくなることと関係していた。 HCVの感染はダイナミックであり初期のウイルス量のモニ夕一が治療方針を決める手助けになる。 ◎- 1998.9.24:自己免疫性肝炎の新しい動物モデルが報告されました。Ovalbuminに特異的なT細胞レセプター(TCR)を入れたトランスジェニックマウスでCD8(+)のPrecursorからin vivoでovalbuminで活性化されたCD4(-)CD8(-)B220(+)のT細胞が肝臓に集まり肝炎を引き起こすというものです。その場合MHC Class I に規制されたTCRトランスジェニックマウスでは肝炎が起きますが、MHC Class II に規制されたTCRトランスジェニックマウスでは肝炎は起きないそうです。Russell JQ, Morrissette GJ, Weidner M, Vyas C, Aleman-Hoey D, Budd RC: Liver Damage Preferentially Results from CD8(+) T Cells Triggered by High Affinity Peptide Antigens. J Exp Med 1998 Sep 21;188(6):1147-1157. 論文のアブストラクトを紹介します。
- 1998.9.22:日本で岡本先生、真弓先生らによって発見されたTTウイルス(TTV)に関する論文がアメリカおよびイギリスから相次いで出されています。日本でのGeneral Populationにおける陽性率は20-30%くらいだと思いますが、アメリカでは1%、イギリスでは1.9%で随分違います。一方肝疾患患者での陽性率は高いのですが、TTVが肝炎を起こしているのかあるいはその他の疾患の原因となっているかということについてはどうも否定的のようです。Hepatology、The Lancetに出た3つの論文のアブストラクトを紹介します。
- 1998.9.22:Nat Med 1998 Sep;4(9):1065-1067にHCVと肝発癌に関する論文が出ました。Moriya K, Fujie H, Shintani Y, Yotsuyanagi H, Tsutsumi T, Ishibashi K, Matsuura Y, Kimura S, Miyamura T, Koike K: The core protein of hepatitis C virus induces hepatocellular carcinoma in transgenic mice. (First Department of Internal Medicine, University of Tokyo, Japan. )
HCV core蛋白遺伝子を導入したトランスジェニック・マウスでヒトに類似したHCCが段階的に発生することが認められています。アブストラクトを紹介します。- 1998.7.21:以前よりHeponwebでも紹介している、不規則再生と肝発癌に関する論文がLancetに掲載されました。HCV陽性のCH, LCにおけるHCCの発生は不規則再生の強さによって規定されていることを証明した論文です。Shibata M, Morizane T, Uchida T, Yamagami T, Onozuka Y, Nakano M, Mitamura K, Ueno Y: Irregular regeneration of hepatocytes and risk of hepatocellular carcinoma in chronic hepatitis and cirrhosis with hepatitis-C-virus infection. Lancet 1998 Jun 13;351(9118):1773-1777 (Abstractをここに掲載しておきます。)
- 1998.7.21:Asia Hepatitis Lamivudine Study GroupからB型慢性肝炎におけるLamivudineの1年投与の結果が N Eng J Med 7月9日号Vol 339 No 2に発表されています。
- 1998.3.23:1989年から1997年までの期間に Natureに掲載された日本の研究機関の論文数のベスト10が発表されていますが、 1位東大、2位京大、3位阪大です。その中でも東大がダントツです。投下された研究費に比例しているのでしょうか?
- 1998.3.23:最近N Eng J MedにCH Cの患者さんがA型肝炎にかかると高率(17例中7例)に劇症肝炎になるという 論文が出ました。その後 CH C、CH B患者さんに対するHAワクチンの接種は安全であるという 論文がHepatologyに出ています。しかし、本当にCH Cの患者さんがHAVに感染すると劇症肝炎になりやすいのでしょうか?そうだとするとHAのEndemicな地域へ出かけるCH Cの患者さんにはHAのワクチンを 接種しないといけないことになります。
- 1998.3.9:読売新聞の記事にあったのですが、さまざまな医学系の画像のデータベースを 国立がんセンター が中心になって作るそうです。2000年にはそれをインターネットからみれるようになるそうです。やはり医学教育、 医学研究はみんなで協力してやらないといけませんね。
- 1997.12.26: 新しい肝炎ウイルスの発見!自治医大の真弓先生たちのグループが輸血後肝炎に関係したTTVと名づけたウイルスを発見し、 BBRCに報告しました。Nishizawa T, Okamoto H, Konishi K et al: A novel virus (TTV) associated with elevated transaminase levels in posttransfusion hepatitis of unknown etiology. Biochemical and biophysical research communications 241: 92-97, 1997.*その後の多くの研究はTTVが肝炎とはほとんど関係のないウイルスであることを示すことになりました。また、日本人のほとんどの人がキャリアであることも判明しています。(2000年1月:森實)
- 1997.12.26: 原発性胆汁性肝硬変(PBC)に合併する他臓器自己免疫疾患 -内外症例の臨床統計と分析-川崎中央病院内科 上野幸久先生, 昭和大学医学部第二内科 柴田 実先生, 川崎中央病院検査部 小野塚 靖先生たちの総説です。 合併症に関する詳細な分析ですが、読んでいくとPBCに対する現在の考え方についても分かってきます。
- 1997.10.14:ウイルス肝炎1997年レビュー昭和大学医学部第二内科 柴田 実先生 がウイルス肝炎の現時点での最新の知見をまとめてくれました。良く読んでください。
- 1997.9.25:CH Cに対するConsensus inteferonとIFN-α2b (Intron A)の治療効果を比較したTrialで両剤に差が無いことが報告されました。Tong MJ, et al: Treatment of Chronic Hepatitis C With Consensus Interferon: A Multicenter, Randomized, Controlled Trial. Hepatology 1997;26:747-754.
- 1997.9.25:第19回川崎リバーカンファレンスで特別講演をされる九大の石橋大海先生たちのグループの仕事で、 PBC患者のPDH反応性T cellクローンのT cell receptorの構造に関する論文が発表されています。Ichiki Y, et al: Analysis of T-Cell Receptor β of the T-Cell Clones Reactive to the Human PDC-E2 163-176 Peptide in the Context of HLA-DR53 in Patients With Primary Biliary Cirrhosis. Hepatology 1997;26:728-733.
- 1997.9.25:Chronic hepatitis Bを対象にLamivudine 100mg/day6ヶ月投与<でその有効性を明らかにした論文が出ました。Nevens et al:Lamivudine Therapy for Chronic Hepatitis B: A Six-Month Randomized Dose-Ranging Study.Gastroenterology 1997;113:1258-1263.
- 1997.9.16:日本大学医学部病理学教室の内田俊和先生がNHKラジオでサイレントBについて発表します。 NHKラジオ第2放送:今日の医学 放送日:10月5日午後6時15分再放送:10月12日午前7時10分 放送の出だしは、「最近私はサイレントB型肝炎ウイルス という新型のウイルスの特徴を明らかにし、それがC型肝炎に高頻度に重感染、混合感染していることを発見しました。‥‥」ではじまります。 12月の川崎リバーカンファレンスの講演はサイレントBとHCVにきめました。内田先生は皆に聞いてほしそうでしたので皆さん聞いて下さい。事情通より。→ ここで聞くことが出来ます。(RealAudio3.0のファイルですので、RealAudio3.0以降またはRealPlayerを持っていない人はRealAudioからダウンロードしてください。約20分の長さです)
- 1997.9.8: Silent HBVに関しては島根医科大学第二内科の福田先生たちもNon-B, Non-Cの慢性肝炎の70%に検出されると報告しています。Fukuda R, Ishimura N, Kushiyama Y, Moriyama N, Ishihara S, Chowdhury A, Tokuda A, Sakai S, Akagi S, Watanabe M, Fukumoto, S: Hepatitis B virus with X gene mutation is associated with the majority of serologically "silent" non-b, non-c chronic hepatitis. Microbiol Immunol, 1996; 40:481-8. X geneの遠位端に8個のヌクレオチドの欠損がありX蛋白はアミノ酸20個までしか作られません。 急性肝炎は数%、AIHは0%の検出率だそうです。
- 1997.8.26: 日本大学病理学助教授 内田俊和先生たちのグループがC型の慢性肝疾患には高率にSilent HBVが Coinfectしていること、さらにSilent HBVはHCVの増殖をEnhanceすることをJournal of Medical Virologyに発表しました。"Uchida T, Kaneita Y, Gotoh K, Kanagawa H, Kouyama H, Kawanishi T, and Mima S: Hepatitis C virus is frequently coinfected with serum marker-negative hepatitis B virus: Probable replication promotion of the former by the latter as demonstrated by in vitro cotransfection. J Med Virol 1997;52:399-405.Silent HBVとはX-geneの8個のヌクレオチドに欠損があり血清HBVマーカー陰性となるHBVです。Uchida T, Gotoh K, Shikata T: Complete nucleotide sequences and the characteristics of two hepatitis B virus mutants causing serologically negative acute or chronic hepatitis B. J Med Virol, 1995 Mar, 45:3, 247-52.
- 1997.7.31:アメリカNIHのコンセンサス・ミーティングでCH Cに対するインターフェロン療法は週3回x1年を標準にすべきだとの結論が出されました。 NIH Consensus Development Conference on Management of Hepatitis C held from March 24-26, 1997 in Bethesda Maryland
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