
神奈川歯科大学 学長
佐藤 貞雄
歯科医療は、歯を中心とする口腔・顎顔面(こうくう・がくがんめん)領域を治療の対象とする医学です。この領域は、人間の体のなかでも最も人間らしい機能を発現する部分です。食べ物を咀嚼する、会話をする、笑顔でコミュケーションする、歯をかみしめる、などは人間の情緒と深く関わる最も人間らしい行為です。ですからこの部の病気や異常は、患者さんの心にも大きく影響します。すべての医療分野について言えることですが、病気を診るのではなく、病人を人として診ることのできる医療人が求められています。
神奈川歯科大学では、「全てのものに対する慈しみの心と生命を大切にする”愛の精神”の実践」を建学の精神として、専門知識や技術の習得に加え、病気ではなく人間を診ることのできる医療人を育成する教育を目指しております。その目的を達成するために歯科医師になるための準備教育、人体解剖をはじめとする基礎医学教育、そして歯科臨床科目と患者に接する病院臨床実習などの科目が組まれ、またそれらを達成するための教育人や教育施設も豊富に用意されています。
6年間の歯科医学の勉強を達成し、国家試験に合格して歯科医師になるまでの道のりは、決して平坦ではないと思います。しかし、歯科医師という高度専門職業人は、国が認めた資格であり、基本的には専門職業人として保障されている信頼度の高い職業です。
是非、歯科医療に興味を持ち、いろいろな課題に意欲的に取り組み、幅広い教養と深い人間愛を身につけた医療人として成長されることを願っています。