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治療しない場合と治療する場合の疾患の確率とEUの関係をプロットして、疾患の確率がどの値を取ったときに後者が前者を上回るかを見れば良い。すなわち、この図で2本の直線が交差する点の疾患の確率が治療閾値Rxとなる。
さらに、ここにできる2つの三角形に注目すると、Rxは左右のY軸を底辺とする三角形の高さによってきまり、(A-C)と(D-B)の比によって決まることが分かる。
(A-C)は治療に伴うコスト Cost、すなわち、その治療のリスク、苦痛、費用に相当し、 (D-B)は治療によってもたらされる利益 Benefitに相当するので、治療閾値はその治療に伴うCostとBenefitの和でCostを割り算した値になる。
従って、治療のCostが低く、Benefitの高い治療ほどRxが低くなり、Costが高く、Benefitの低い治療ほどRxが高くなる。これはわれわれの直感による判断と一致する。
たとえば先進国における最初の受診時の虫垂炎の治療閾値は0.09(9%)と見積もられている。( Velanovich V, Satava R : Balancing the normal appendectomy rate with the perforated appendicitis rate: implications for quality assurance. Am Surg 1992 Apr;58(4):264-9.)ただしこの場合、治療しないという選択をした場合でもその後再受診して疾患の確率が高まった時点で手術による治療を行うことを前提としている。