1. 手術と糖尿病
2. 予定手術;全身麻酔
3. 手術当日
4. 術中
5. 術後
6. 緊急手術
7. 緊急手術時のインスリン投与量
8. 局所麻酔
インスリン治療中の患者の管理
当院内科での手術に関するインスリン使用量は糖尿病治療研究会編 糖尿病インスリン療法の手引きを参考に設定している。
目次
少なくとも4日前には入院させ,外来通院時のカロリーとインスリン治療での患者の血糖の動態を ターゲスにより確認しておく。従来の治療が中間型インスリンのみの場合は,入院中はスライディングスケールを併用して即効型インスリンも使用し,その患者の大体の一日インスリン必要量を把握しておく。術前の血糖値は 80〜180mg/dlにコントロールする。
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5%グルコース+KCl 20meq/Lを持続点滴(100ml/hour)し即効型インスリンを側管から持続注入する。血糖は120〜180mg/dlに保つ。(点滴中は血糖値は実際の値より50mg/dl以上高目にでる。)
最初に設定するインスリン量は大体の目安として,術前1日使用量が40U/dayでは1.0U/hで注入,40〜80U/dayでは1.5U/h,80U/day以上では2.0U/hとする。
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血糖は1〜2時間おきに測定し120〜180mg/dlに保つように,インスリン量を調節する。血糖が180mg/dl以上では持続注入インスリン量を0.5U/h増量する。120mg/dl以下では持続注入インスリン量を0.5U/h減量する。血糖が下がりすぎてもインスリンは術中最低0.5U/hは必ず注入する。この場合は点滴するブドウ糖の量を増量して対処する。
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経口摂取が始まるまでは術中の即効型インスリン療法を継続する。血糖測定は6時間毎に行い,血糖を120〜180mg/dlに保つように調節する。また尿にケトンが出ていないことを必ず確認する。術後IVH管理する場合は,糖10gに対し少なくとも1Uの即効型インスリンが必要であるので,これで大体のインスリン必要量を計算し,IVHバッグに予め混ぜてしまう。そして血糖測定は6時間毎に行い,足りないぶんは側管からの即効型インスリンで補うようにする。経口摂取が始まり,持続点滴が終了することになったら,インスリンも中間型に戻す。目安としてはそれまでの必要量の2/3を中間型に切り替える。スライデングスケールを併用し即効型インスリンを必要量皮下注して血糖を120〜180mg/dlに保つようにする。尚,術後感染症などを合併した場合にはインスリン必要量も増加するので注意が必要である。血糖が安定し退院が近くなったら,血糖測定の回数も減らしてよい。
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患者の状態がわからない場合が多いが,血糖,電解質チェックののち,糖尿病性ケトアシドーシスがある場合生食の持続点滴を開始する。
水分喪失量(L)=患者血漿浸透圧(mOsm)-正常血漿浸透圧x体液量/正常血漿浸透圧
体液量=体重(Kg)x 0.65 正常血漿浸透圧=290
水分喪失量(L)の1/2をはじめの6時間で投与する。
脱水の場合当初3時間は1L/hぐらいの投与量となるが,心不全などではスワンガンツカテーテル併用が望ましい。
血清Naが155meq/l以上になったら低張生食等にきりかえる。
血清K値も定期的にチェックしK値が正常か低値なら当初より20meq/hは補給する。K値が5以上になったらK投与は一旦中止する。
血糖が400mg/dl以下ならば脱水の回復まで5%グルコースを100ml/hで同時に投与する。
脱水が回復したら5%グルコースの点滴をベースにきりかえる。
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| 血糖 | インスリン(U/h) | その他の対応 |
| 70以下 | 0.5 | 50%ブドウ糖20ml静注 |
| 70-99 | 1.0 | |
| 100-200 | 1.5 | |
| 201-250 | 2.0 | |
| 251-300 | 3.0 | 即効型インスリン6U皮下注 |
| 301-350 | 4.0 | 即効型インスリン8U皮下注 |
| 350以上 | 5.0 | 即効型インスリン10U皮下注 |
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朝食を抜いた場合,5%ブドウ糖の点滴をしながら朝1/2量の注射でほとんどの場合問題ない。
食事が食べれるようになればいつもの治療にもどす。
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